映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の感想をネタバレありで書く

 有給休暇を取得して、初日初回の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観たので、ネタバレを含めた感想を書いていく。

 

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2022年1月7日公開『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

 

 2時間半の眼球で浴びる電子ドラッグ!!!エンタメとしてのマスターピース!!最高のヒロイズムを示したスパイディ!!ソニー最高!!マーベル最高!!

 

 

 

 

 

 

 

(以下、ネタバレ込みで感想を書いていく。)

 

147分の1分1秒が気持ちいい映画

 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の幕引き。そして衝撃の予告編。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のエンドクレジットシーン。「想像しろ。超えてやる。」という挑戦的なキャッチコピー…。このあたりの事前情報があり、147分間の1分1秒が観ていて気持ちよく、非常にわくわくした。

 気が狂うほど観た予告編のドックオクの「ハローピーター」はいつ出てくるのか?? どう出てくるのか?? ほかのヴィランは?? ほかのゲストキャラクターは?? という疑問が次々と解消され想像を超えてくる展開が続く。まさに眼球から脳に直接流れ込む電子ドラッグである。

 ここまで気持ちいい映画は、本当に久々に観た。映画好きを始めて歴は浅いが、素敵な経験であった。

 

エンタメとしてのマスターピース

 「集大成」という言葉がふさわしいエンタメ作品だった。

 中盤での歴代ヴィランたちがお喋りしているシーンが面白い。まさかコンドミニアムに移動して、みんなでゆっくりするシーンまであるとは…。もはやスパイディヴィラン同窓会の皆さまである。

 ほっこりしていたら、グリーンゴブリン覚醒からの恐ろしいバトルシーン。緩急のつけ方が恐ろしい。そして悲しみに暮れていたら、またまた異世界から訪問者が現れる。そして激熱の最終決戦へ…。

 何度もリブートを繰り返してきたシリーズだが、過去作を切り捨てず、世界の一部として回収している。それぞれの作品のスパイダーマンの「悔い」を果たす。世界観の奥行きを深くさせ、一つの作品にまとめあげる。そして、エンタメとして非常に面白い。ソニー最高!!マーベル最高!!

 

ヒーローたらしめるもの

 今作でピーターは、ヴィランたちを「Cure」することで救おうとしていた姿勢に感銘を受けた。敵を倒して終わるのではなく、その敵が生まれた原因を治す。敵を敵として煽り散らかすデイリービューグルと一般ピーポーとの対比もわかりやすい。

 また、ヴィランヴィランとして描かず、1人の人間として描いているのは印象的だった。地下牢やコンドミニアムのシーンの掛け合いなどは、まさしく市井の人と変わらない。どこかでボタンのかけ違いが起きただけなのだと思う。

 「分け隔てなく困っている人間を助け、敵であっても手を差し伸べる」というヒーロー像を提示してくれて最高だった。その結果として、過去シリーズのヴィランスパイダーマンの和解がある。

 大学時代に受けた犯罪学の講義を思い出した。累犯障害者に関わる講義だったと記憶している。悪人を悪人と断じることは必要だが、悪人が生まれた理由それ自体にも目を向けなければならない。悪を悪だと断じ続ける一般ピーポーであってはならない。

 

 

 

 年初から素晴らしいエンタメを観た。きっと、最高の1年の幕開けである。我々はピーターパーカーを決して忘れない。