映画「事故物件 恐い間取り(2020)」を観た:ホラー映画というよりも、ホラーチックなコメディ青春映画!!

 映画「事故物件 恐い間取り(2020)」を観たので備忘のために感想を書く。

 

事故物件 恐い間取り : 作品情報 - 映画.com

 

作品メモ

事故物件 恐い間取り 2020年8月28日公開 111分 松竹

家のテレビでネットフリックスで観た

売れない芸人の山野ヤマメ(亀梨和也)はテレビ番組の企画で、殺人事件が起きた物件で暮らし始める。そこは普通の部屋だったが、撮影した映像には白いものが映ったり、音声が乱れたりしていた。ヤマメはネタのために事故物件を転々とし、芸人としてブレークしていくが、そんななか彼は最恐の事故物件と出合う。

movies.yahoo.co.jp

 

観た理由

・コロナから仕事復帰へのリハビリとして、集中力トレーニングをしようと思ったから。(結果、撃沈。)

・2020年当時に気になっていたが配信サービスに来たら観ようと思っていたから。

 

感想

 何を観たのかよくわからない、というのが正直な感想である。

 夢を追いかける売れない芸人である主人公とそれを支える健気な彼女の青春友情映画として割り切ってみれば、まあまあ面白く見れたような気もする。夢を追いかけるがあまり、危険な道を選んでしまう主人公。それを引き留める彼女と元相方。売れてないあの頃のほうが純粋に夢を追っていて楽しかった、一度手を出してしまった事故物件芸人なんて道は後戻りのできない修羅の道だった。そこから救い出してくれる元相方と彼女、売れない頃から幸せは既に周りにあったのだ…… みたいなストーリーラインを脳内補完して楽しんでいた。

 上のようなストーリーを勝手に脳内補完したのは、キャストの演技が魅力的だからだろう。亀梨くんは、なかなかに冴えない売れない芸人を演じている。相方の瀬戸康史は、夢に貪欲な相方役がさまになっている。その2人のファン、あるいは主人公の彼女役の奈緒は、にじみ出る健気さがいい。主演の3人の演技があったので2時間見ることができたと言っても過言ではない。

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冴えねぇ~感がすごくいい

 実際のプロットは、上記に書いたような青春劇×事故物件での怪奇現象であるが、後者のホラー要素が如何ともしがたい。自分が過ごす自宅での怪奇現象なので、じりじりにじり寄ってくるような怪奇じゃないと違和感があるのだが、この映画では物理攻撃をしたりやけにハッキリと視認できたりする。さすがに現実味がなさすぎる。自分の家というテーマなので、怖がらせるなら実際ありそうな要素で攻めてきてほしかった。

 とはいえ、いろいろな事故物件を巡らないといけないというストーリー上の制約で、テンポよくホラー要素が出てくるのであろう。ただ、いろいろと早すぎて3件目とかほぼ覚えていない。入居当日に入居者を殺しに来る事故物件は、さすがにヤバすぎる。もはや呪怨である。

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最初のこの相手には女の笑い声が聞こえるという演出が一番怖かった気がする。

 そして、最後の事故物件ではラスボスが出てきて、まさかのお祓いバトルが繰り広げられる。しかもラスボスは、「ガーディアンズオブギャラクシー」に出てくるロナンザアキューザーとそれに仕える?低級霊たち。なんとか祓ったかのようにみえたが、実はラスボスの呪いは続いていて…。というふうに物語は幕を下ろす…。

  「ラスボス、誰?」という想いを抱きながらエンドロールを眺めていた。

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夢のコラボ

 この映画は家族や友達と、家でポップコーンを食べながら見るのがちょうどいい映画であった。ホラー映画というよりも、ホラーチックなコメディ青春映画!! である。

 あと、主人公の相方はほぼ何もしていないのに、父親を焼き殺され母親も寝たきりにさせられた。不憫すぎて草が生える。ラストバトルもほぼ一人で戦っていたし、影のMVPである。