映画「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022)」を観た:本シリーズの様式美!!世界観には浸れるが・・・

 ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密を観たので、感想を書いていく。

 

FantasticBeasts The Secrets of Dumbledore│魔法界ドットコム ハリー・ポッター &  ファンタスティック・ビースト Harry Potter & Fantastic Beasts ファンサイト

 

作品メモ

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(原題:Fantastic Beasts:The Secrets of Dumbledore) 2022年4月8日(金) 143分 ワーナーブラザーズ

近所のデカ映画館で観た

 

観た理由

ハリーポッターシリーズが好きなので。

感想

 ハリーポッターシリーズは、小学生のころの朝の読書時間で小説版を読んでいた記憶がある。「炎のゴブレット」まで刊行されているころに読み始めて、「不死鳥の騎士団」を予約して楽しみに受け取って読んでいた。ということで、ぼくのイマジネーションの世界の原点はハリーポッターシリーズであった。

 その経験から、人間のイマジネーションの力ってすごいと思った。子どものころ、小説読みながら脳内に刻んだイメージを思い出すことができる。炎のゴブレットで、バーティクラウチジュニアとイゴールカルカロフと禁じられた森で何かをしているシーンだったと思うが、そのシーンを映像として脳内で思い返すことができる。あのとき思い描いていたイメージが、ハリウッドの人的資本と資金力によって映像化されていって感動したのが、映画好きになった原体験かもしれないと思った。

 そのような人間のイマジネーションの世界が拡張されて世界の奥行きが出て、まるで現実化のように思えることが非常にスキ。フランチャイズ作品やシェアードユニバース、続きモノの作品が好きな理由はここにあると思う。誰かの脳内の想像がまだ別の現実となっていくというのか。その感覚を味わえるのがスキなんだと実感する。

 ここまでつらつら書いてきたが、何が言いたいのかというと、J.Kローリングが作り出してきた魔法ワールドに魅了されていた人間なので、その世界が最新技術を駆使して映像化されている時点でハナマルをあげたい。

 本作を観るにあたって、「魔法使いの旅」「黒い魔法使いの誕生」を観返したが、ファンタスティックビーストと言いながら魔法生物はあまり出てこずダークかつ群像劇という、いわばハリーポッターの小説版を観ているのかのような映画だと改めて実感。よく言えばハリーポッターの世界観に忠実、悪く言えば映画としてはあまり面白くない。そんな前作2作品であったが、本作そんな感じで、もはやファンタスティックビーストシリーズの様式美になりつつある。

 序盤の中国の竹林での魔法バトルをはじめ、魔法や世界観の描写については申し分ないが、ストーリー展開はいろいろ端折られるんだろうな~という場面も多々あった。1と2とあんなに引っ張ったクリーデンスが改心したり(グリンデルバルドからのパワハラが原因としか思えない)、ユスフカーマがスパイしにいったのに特に何をしていたのかもわからないし、闇落ちしたクイニーは特に糾弾されることもなく一派に戻っていたり…。つまるところ、そのあたりを補完する小説版を期待したい。