大作アクションゲームをプレイした後の疲労感が味わえる『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』オフィシャルサイト

 

 『ジョン・ウィック』シリーズの最新作が公開されることを知ったのが2023年の1月くらいか。シリーズを観たことないので「これを機に予習するか!」と思ったのだけれど、2023年2月くらいになって日本でのリリースのアナウンスがなかったので、ようやく観ることができた!! 公開遅れのおかげでしっかりと予習できたのでオーケー!!

 さくさくっと観た感想で恐縮であるが、『ジョン・ウィック』シリーズの魅力は、そのスタイリッシュさとフレキシブルさにあるような気がする。基本的な戦いは、多vs1人であり、この時点で殺し屋っぽくないがまあいいだろう。ネオンきらめく舞台でハンドガンやナイフや素手で襲ってくるモブ敵を殺しまくる。なにかアクションゲームのスーパープレイを見てるような感覚になるスタイリッシュさと、ちゃんと残弾が足りなくなると拳銃を投げたりするのがいい。シリーズを観て思い出したのが数年前にやった『SUPER HOT』であった。拳銃投げるシーンとかまさにそれ。

日本刀の戦いもアツかったゲーム

 そう、さながら骨太なアクションゲームのような映画シリーズだと思った。どの作品も物語性よりもアクションに重きを置いており、観ているだけで楽しい。アクション一辺倒であるがゆえに、飽きさせないようなギミックやステージを用意する。特に上映時間が3時間近くある本作は、そのきらいがとても強い。

 シリーズ1作目から続く壮大なオワハラ物語も終盤に近付く本作。犬を殺されブチ切れてロシアンマフィアを壊滅させ、家を燃やされブチ切れイタリアンマフィアと対立し、その過程で破ったルールによって殺し屋社会から狙われまくり(ジョンウィックの世界には殺し屋とクラブで踊っている一般人しかいない…)、そしてついに社会を牛耳る主席連合と対立する今作。鑑賞したあとは、「大作アクションゲームをプレイしたあとの疲労感」を感じたのであった。ここでいう疲労感は達成感とも読み替えられます。

 物語のあらすじは、以下のような感じだろう。

 

プロローグ「モロッコでの騎乗戦」(馬とハンドガン)

ステージ1「大阪コンチネンタルでの刺客との戦い」(アキラとのバディファイト、ヌンチャク解禁)

中ボス「かつての旧友ケインとの戦い」(刀との戦い)

ステージ2「梅田駅までの竹林の戦い」(暗所での戦い)

イベントボス「Mr.ノーバディとの邂逅」(暗所での戦いと犬)

ステージ3「ベルリンのナイトクラブの戦い」(主に殴り合いと凶器)

中ボス「キーラとの殴り合い」(クラブの地形ギミックを活かした戦い)

ステージ4「パリ市街戦」(銃撃戦と車を活かした戦い)

ステージ5「凱旋門の戦い」(車をギミックとして活かした戦い)

中ボス「侯爵の部下の男」

ステージ6「8区での三つ巴の屋内戦」(ファイアガン解禁!!)

中ボス「Mr.ノーバディ」(犬と遮蔽戦)

ステージ6「決闘への階段」(地形を活かした戦い)

中ボス「侯爵の部下の男」(トリオでの戦い!!)

ラスボス「最後の決闘」

 

 こんなふうにまとめてみると、マジでさながらアクションゲームである。ジョン・ウィックもちゃんとダメージを負うのでHPゲージが見えるような気がした。どれだけダメージを負っても、ちゃんとアクションシーンの動きがブレないのはそれもゲームっぽくて好きである。

 個人的に激アツなのは、決闘への階段でのシーンである。ようやく登り切った階段を、敵の謀略により転げ落ちるジョン…このシーンわざとやってんのか!?くらい転げ落ちすぎてて爆笑したのはさておき…立ち上がらなければならないが立ち上がれないジョンに手を差し伸べたのは、かつての戦友ケインだった…。持たざる者たちが階段の上にいる権力者に立ち向かう!!という構図はなかなかにアツい展開だった。

 そのあとの最後の決闘も、アクションゲームのラストバトルよろしくすぐ終わるシンプルさも良い。メタルギアソリッド4の最後の殴り合い的なのを思い出した。

 映画が終わるころには、「やっとクリアした~」という疲労感と達成感に包まれること間違いなしだろう。ゲームは飽きたらまたやりたくなるまで休憩できるからいいんだけど、映画はそれができないからちょっとしんどさがあったけれど、大画面と良い音響で眼福なアクションシーンを観れたので満足してます。

 さて、久々にPS5を起動してみるか、と思ったポンタヌフであった。