『死霊館のシスター 呪いの秘密』、なんでもごされなラストバトルが面白いゴシックホラー

Urutan Nonton Film The Conjuring Universe, Termasuk Film The Nun 2 yang  Tayang Hari Ini

 シリーズモノの映画の最新作って、それだけで観てみたくなる、のは自分だけでしょうか? ここ数年は過去のIPの復活とも言わんばかりに、『ゴーストバスターズシリーズ』・『マトリックスシリーズ』・『インディ・ジョーンズシリーズ』などが復活して(は散っていった)気がする。映画好きを最近始めた身からすれば、そのたびに旧作を見返すというのが、苦痛でもあり楽しくある。最近やったのは『ワイルドスピードシリーズ』(ごめんなさい3は観てません))『トランスフォーマー』を一気見したのだが、それに新たに『死霊館ユニバース』が加わったのであるが、これはどちらかというと、こんなこと言っては元も子もないけれど、苦痛よりの楽しさであった。 その理由は「ホラーだから」。シンプルな回答である。単体で観ると、それなりに面白い。シリーズで一気に見ると、飽きがきやすい。Twitterにメモしながら観ていたら、1作目を9月13日に観て8作目を10月12日に観終わるという、あしかけ1か月の長い戦いだったようだ。

 『死霊館ユニバース』には、メインのストーリーラインであるConjuringシリーズといくつかのスピンオフ作品で構成される。『死霊館のシスター 呪いの秘密』は、ユニバースのなかでも最も好きなThe Nunシリーズのストーリーラインの続編である。ずばりストーリーラインのテーマは、「ゴシックホラー」であり、私の琴線をとても強く刺激した。

実際の心霊現象をベースに描いた人気ホラー「死霊館」や、同作から誕生した「アナベル」シリーズなどを含めた「死霊館ユニバース」に連なる一作で、シリーズの始まりの物語を描いた「死霊館のシスター」の続編。

1956年、フランスで起こった神父殺人事件をきっかけに世界に悪が蔓延する。ある特殊な能力を持つシスターのアイリーンは、教会の要請を受けて事件の調査に乗り出す。人々を救うため自らの命をかえりみずに祈りをささげるアイリーンは、ついに悪の元凶である恐怖のシスター、ヴァラクと対峙する。

eiga.com

 『死霊館のシスター』はさながら『バイオハザード:ヴィレッジ』を思い起こさせるようなゴシックホラーもしくはモンスタームービーであり、そこに聖遺物が絡んできて…という面白い話だった。ただしルーマニアの古城を舞台にしていたため、まあ一地方のローカル悪魔みたいな感じでヤバさはあまり感じなかった。

 ルーマニアから西方に怪異が移動しており、かつ、神聖であるはずの教会や修道院で、かなりバリエーションに富んだ殺さされ方で神職者が次々と殺されていく、というヤバ目やスタート。そしてかなりの怪異体験から生き残った前作の『死霊館のシスター』のシスター・アイリーンがまた招集される…というお話だ。

 がっつりとした『死霊館のシスター』から続編であるのが、この死霊館のユニバースでは珍しく、逆に新鮮だった。ホラー演出も初めて劇場でシリーズを観たからなのかわからないが、なかなか面白かった。フランスの街中で雑誌がめくれてヴァラク降臨するシーンと、空襲で死んだはずの孫に殴り殺される校長(当然物理的なダメージも激しい一方で精神的なダメージもデカいはず)が今回のベストジャンプスケア。

 そして最後のヴァラクとの対決も圧巻!荘厳!もはや宗教画!という画の豪華さで楽しめた。低級悪魔!!ポルターガイスト!!ゾンビ!!発火!!そして背負い投げ!! となんでもごされなラストバトルのシーケンスは、なかなか見ごたえがあっても劇場で鑑賞した価値のある作品だった。ふざけすぎ!!

 とはいえ、もともとヴァラクは『死霊館のシスター:エンフィールド事件』でウォーレン夫妻に祓われた悪魔である。今回の主人公であるシスターアイリーンの出自が神聖なものであると明かされ、ラストバトルもそれが多いに関わるものとなっている。今回のエンディングと『死霊館のシスター:エンフィールド事件』での顛末を知っている我々は、シスターアイリーンとフレンチーの今後の運命が悲惨なものでありと知ってそれに胸を痛めつつ、ウォーレン夫妻にはまだ明かされていない出自的な後付け設定があるのでは!?と期待せずにはいられないが、まあ実在の人物だし無理だろうなと思った。

 『死霊館のシスター 呪いの秘密』、ストーリーは正直あまり覚えていないんだけれども、怖くてたしかに楽しかった、という記憶は残るので、前作を観ているならぜひお薦めです。