さて早いもので年末がやってまいまりした。実はこのブログを開設した当初の目的は、映画を観た記録を残して「年末に年間ベスト映画ランキングを発表したい...!」という動機に基づくものでしたので、それが叶ったことになります。
残念なことに配信限定の新作を観た記録と記憶は遥か彼方なので、今年劇場で鑑賞した新作... たぶん44作品くらい!! のなかから、ベスト10を考えたので発表したいと思います。味わったエンタメを記録する媒体としてのブログのつもりだったんですが、気づいたら映画ばかり観ていました。ゲームのほうが好きなつもりだったんだけれど、映画のほうが比較的はずれを引いても我慢できるからなのかな。44作品を観て個人的な人生のなかでも最も映画を観た1年でしたが、来年はさらに劇場通いを続けたいですな。
そしてそもそもまとめていて思ったのが、観ている映画にそもそも隔たりがあるという...大型フランチャイズ・アニメ・ホラー・アクション・サスペンス...このあたりのみを観続けておりますので、だいぶと偏見にまみれたランキングな気もします。
新作映画ランキング
第10位:レトロでポップなサイコキラーの誕生譚映画
『Pearl』(2022年7月公開)
たしか仕事帰りに観たんだけど、かなり印象的な作品でした。スラッシャーっぷりを楽しんでストレス発散!!と思ったものの、パンデミックと戦時下というどこかここ最近の世界情勢を感じさせる時代背景と抑圧される主人公パールをみて少しどんよりしたあと、ようやく期待していたスラッシャーシーンが始まるのだが...最後のミア・ゴスの笑顔で怖えよ!!!!と叫び、心に残ってトボトボと帰っていったのだった... 続編の『MaXXXine』も楽しみです。来年劇場で観れるかな?
第9位:まさにゼロ年代のネット怪談の魔改造の夜映画
『リゾートバイト』(2023年10月公開)
『鮫島事件』や『きさらぎ駅』が実写されていくのを冷めた目で眺めてみたのだが、ゼロ年代のネット文化に染まりきった人間ですので第三弾はスルーすることができなかった。実際みてみたら何か説明ができない面白さで、新海誠風の青春オープニングが流れたと思ったら中盤はちゃんとしたホラーとして怖く、最後にネット怪談が魔改造されて襲い掛かってきて、ちゃんと最後はJホラーしているわけのわからない映画だった。
第8位:人生はすべて遊びです!!!!!!!!!!!映画
『首』(2023年11月公開)
『世界まる見え!テレビ特捜部』に出ているビートたけしで、ピコピコハンマーで所ジョージが叩かれているのみてなんてひどい人だと憤慨した幼児時代を送っておりましたが、その数十年後にこんな形で再開するとは。金をかけた合戦描写は同時期にみたナポレオンより面白かったし、人間模様を通じて戦国武将に向けられる綺麗なイメージを脱していくのも見ごたえあり。
第7位:洋画ホラーっぽくない降霊ホラー映画
『トーク・トゥー・ミー』(2023年12月公開)
直近で見たことによるバイアスがかなり掛かっているは否定しないけれど、現代の若者が抱える諸々を、降霊ホラーとして手短くに美しくまとめている良い映画だった。洋画ホラーっぽくない怖がせ方も多々あって、『ヴァチカンのエクソシスト』や『死霊館のシスター』、『エクソシスト』続編など、洋画の悪魔モノに少し飽きが来ていたのでスゴイ評価します!!
第6位:まさかのダークホースの今年一番泣いた映画
『窓ぎわのトットちゃん』(2023年12月公開)
まっったく観る気がなかった映画なんですが(スミマセン)、妻が観たいと言うので公開日週末に鑑賞したら涙が止まらなかった。なんですかこれは...... 内容の面白さもさることながら、映画に限らずの食わず嫌いは良くないという痛烈な気づきを自分与えてくれたこともこの映画を観て得たことでもあります。とても良い綺麗な映画でした。あいみょんの主題歌『あのね』を今でも聴くと目が潤みます。
第5位:『スパイダーバース』を個人的に超えたカートゥーン映画
『ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!』(2023年8月公開)
『スパイダーバース』シリーズでアニメ表現はひとつ違うフェーズに達したように思っていたが、アニメ表現をさらに上のフェーズに引き上げたと個人的に思っている映画です。同じアメコミ原作作品でそれをやるのも胸アツ。ストーリーも全くミュータントタートルズを知らない自分でもとても楽しめました。まあ既視感を感じたことは否まないが、アニメ表現がすごすぎて気にならず。個人的にはスパイダーバース第2作よりも面白かったです。
第4位:マルチバースを使いこなし映画
『ザ・フラッシュ』(2023年6月公開)
アメコミ界隈にいるエコーチェンバーのせいな気もするが、マルチバース設定が世の中に受け入れられた昨今、この映画こそがマルチバースを上手く使いこなした映画だった気がする。エズラミラーのスキャンダルとDCEUをめぐるゴタゴタのせいで今から振り返ると「あんな面白くなかったのでは」という気持ちも生じたのだが、鑑賞当時に胸が躍った気持ちが忘れられなかった。MCUと違って、とは言わないが、別バースのキャラクターの格が下がっていないのものいい。それだけにゴタゴタが残念。
第3位:エンディングの音頭が大好き映画
『戦慄怪奇ワールド コワすぎ! 』(2023年9月公開)
カルト的人気を誇るモキュメンタリーシリーズのコワすぎ!シリーズをしっかりと予習して迎えた新作は、芸能業界の抱える問題点にかなり真摯に向き合った作品でありながらも、エンディングのコワすぎ音頭で笑って帰れる名作だった。ここまでメッセージ性を抱えながらも、ちゃんとモキュメンタリーエンタメとしての面白さとバカバカしさまで感じられるバランスはとても良かった!!
第2位:なぜか爆発的人気が出てしまった国民的アニメ映画
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 』(2023年11月公開)
なぜかTwitterの観測範囲内では爆発的人気で出ているようで笑う。なにがヒットするかはよくわからないものだ。キッズ時代から水木しげるの妖怪事典を図書館で借りて読みまくっていたものとしては、水木作品が映画館で観れるのはとても面白く、そして救いと容赦がないストーリーな本作を観れたのは大人になった今に水木作品と改めて向き合うタイミングとしてはちょうどよかった。ゴジラと言いトットちゃんと言い本作と言い、かつての戦争を描いた作品が多いエンタメ作品のが印象的だった1年だった。
第1位:身体中に浴びるゲーム好きが歓喜するエンタメ映画
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年4月公開)
ゲームの原体験は、実は家にあった初代のスーパーマリオブラザーズでした。そこからおれのエンタメ好き人生が始まったことを考えると、ついに劇場でマリオが観れる時代になったかと感涙した。もちろん観終わったあとに「楽しい!!」以外の感情が残らないという批判は否定はしないが、それこそゲームの原体験として感じていた感情ではなかったかと思えてしまい、心に残っている。これから任天堂IPがどんどん映画化していくのだろうが(そして一抹の不安を覚えるのも事実だが)、記念すべき1作目として素晴らしいスタートダッシュを切れたのではないか? と思います。マリオワンダーも面白かった!!
ということで...
ということで、なかなか映画ライフを楽しめた1年間でした。4月から6月くらいまでは忙しくてあまり見れないこともあったので(そしてスルーした作品もあるので)、2024年はコンスタントに映画館に通う1年にしたいと思います。
そしてこうしてまとめて観ると自分の好みが可視化されておもしろいな...と思いました。ホラーとアニメが好きなんだなあ...と思ったポンタヌフであった。ちなみにワーストは『「鬼滅の刃」上限集結、そして刀鍛冶の里へ』です。拝金主義は許さない!!!(せめて映画っぽくまとめてくれ)
以上